老健では、3ヶ月ごとに、1人ずつについて、目標の見直しをしてくれているそうです。
今までは、スタッフにお任せしていたのですが、自宅に戻るか、どうか、という時期になってきたので、よかったら、参加されませんか?と声をかけていただきました。
介護、看護、リハビリ、食事、それに老健の医師と窓口の相談員から、それぞれに日常の生活状態を聞きました。
介護、看護、食事は、普段からも、スタッフから話を聞いてのですが、リハビリに関しては、本人が「車いすから立ち上がれる」「歩ける」「階段も、ぜんぜん平気」という言葉しか聞いていないので、実際のところがわかりません。
結果、現状としては・・・。
ベッドから車いすへの移乗は、時間がかかるけど、自分でできる。
立ち上がっての、つかまり立ちは、やっと。
自宅マンションには、階段が多いということで、3段の階段を作って練習していますが、3段が限界です。
しかも、3段目は、フラフラで、後ろから、お尻を押し上げてやっとの状態。
3段目を上がると、もう、力を使い果たし、動けなくなります。
歩くのも、大きな歩行器を使って歩くので、前に体重をかけるため、後ろ転倒の危険性は、若干、減っています。
自宅の簡易歩行器では、ほぼ確実に転倒するでしょう。
杖歩行は、ほぼ無理です。
自宅でも、車いすの使用を勧めます。
老健の医師からは、先日、大学病院の整形外科医から、次に転倒すれば、ほぼ100%、骨折するということと、その際、腎機能の低下により全身麻酔での手術は、もう無理だということを言われた件についての見解を聞きました。
ほぼ100%骨折するのは、同意する。
ただ、血液検査の結果から見ると、全身麻酔ができないほどの腎機能の低下は、ないと思う、とのこと。
ただし、手術できても、元の状態に戻れるか、どうかは、別問題。
骨折場所によっては、寝たきりになるかもしれない。
老健の人の自宅は、縦に長いタイプの部屋。
まず、問題は、車いすの方向が変えられない。
前進したら、後退してもらうしか、ない。
基本、バリアフリーの室内ですが、トイレ、洗面所、台所の入口は、狭く、車いすの乗り入れが無理。
風呂場には、段差あり。
でも、入浴については、倒れる前から入浴介助をお願いしていたので、クリアできると思う。
台所にあるレンジ、ポット、炊飯器などを車いすが動けるダイニングに出してしまう。
それは、いい考え。
ただ、水道栓だけは、どうにもできない。
その辺がネック。
車いすから立ち上がって、水道を使うには、最低10分は、自立できることが必要とリハビリ士にも言われた。
10分間の安定した自立があれば、手を洗うなどの基本動作は、無理なくできるだろう。
入所して、間もない頃に、相談員の人が、老健の人の自宅を見学に来てくれました。
階段とか、写真を撮って帰られたので、その写真だけは、見てる模様。
老健の医師は、私には、苦手なタイプ。
何かと言えば、老健は、病院じゃないので、帰りたければ、帰ればいい。
そういうスタンス。
ま、老健自体、長くいる場所でもないし、自立への段階の場所なので、仕方ないんだけど。
でも、いつ会っても、不機嫌そうで、何を相談しても(直接、会いたいと言うと、ほぼ毎回、直接、聞く必要は、ない!という態度を取られる。)別に今のままで不都合は、ない!と間接的に言われる。
その医師が、リハビリ担当の理学療法士に、「君は、自宅に行ってみたのか?」と聞いた。
「いや、ないです。写真は、見せてもらいました。」
「3段、階段が上れた。つかまり立ちができた。それだけの目標では、ダメなんじゃないか?」
「そんな言い方をしてると、本人は、できるんだ、なんでもできるんだ、という自信だけ、持つ。」
「一度、本人と一緒に自宅に行って、現実を見て、本人に見せる必要があると思わんか?」
(ここで、理学療法士、不承不承、はい、と返事。)
ということで、週明けの月曜日の午後、この理学療法士と相談員が一緒に老健の人のマンションに来てくれます。
それを追いかける感じで、ついてきてくれるとか。
階段は、4段、下りて、3段、上がり、16段、下りて、4段、下りて。
それで、やっと老健の人の玄関に到着します。
たぶん、最初の4段で、ダウンするかも。
立ち往生した場合は、階段に座らせて、お尻で1段ずつ、おろす。
それも、危険と判断したら、そこで、中止します、とのこと。
本人に現実を知らせるためには、しょうがないこと。
ただし、すぐに認めるとも、思えませんので、ビデオを撮ることにしました。
さ、何段、クリアできるんでしょう。
家から一歩も出ないなら、帰ってもらってもいいんですけど。
その代わり、1週間、もつか、どうか。