この間、一度も笑顔は、見たことは、ありません。
いつも、不機嫌そうで、眉間にしわを寄せ、目が吊り上がっています。
普通の会話は、ほぼ無理。
「家に帰る」
「こんなとこにいても、時間の無駄」
「どうせ、あんたらが入れたんだろ」
「これ(胃瘻)だって、あんたらが勝手に決めてつけたんでしょ」
「薄情者!」
「鬼!」
これは、毎回のご挨拶代わり。
今までの腎臓に加え、二度、急性の心不全を起こしたので、水分制限があります。
それでも、1日1.5㍑だから、そんなに厳しい制限では、ない。
ただ、胃瘻で入れる分も含まれるので、口から摂取する分は、少なくなる。
でも、それを説明しても、わからない。
「ほかの人は、好きなだけ、飲んでるのに」
「私だけ、なぜ、飲ませてくれないの!」
「(スタッフに)あんたら、意地悪やな」
相変わらず、リハビリで、どんなに自分が頑張っているか。
どんなに自分が歩けるか。
そればかり、繰り返す。
確かに、ベッドから自分で起き上がって、座る姿勢になれるようになった。
手を添えれば、車いすに移乗できるようになった。
それでも、歩けるわけでは、なく。
移動は、車いすだけ。
でも、どうやら、日中は、勝手に車いすに乗って、トイレに行ってる模様。
「のどが乾いた」
「お茶がほしい」
でも、少ししか、くれない。
どうやら計算すると、お茶として飲めるのは、1日300ccらしい。
それを6回に分けて、出してくれてる様子。
その要求が、ある日、ぴたっと止まったらしい。
4人部屋に1つ、洗面所があるのですが、老健の人のベッドの隣。
どうも、そこの水道水を飲んでる模様。
老健側から、現場を見つけたら、やめさせましょうか?と言われたけど。
また、叫ぶだけなので、お任せしますと伝えた。
仮にそれで、体に支障が起きても、かまわないとも伝えた。
その後、どうなったのか、わからない。
今も、飲み続けてるのかな。
今の状態が続くなら、家族としては、会いに行くのが苦痛。
もう少し、穏やかに過ごせないだろうか。
精神安定剤を使うなど、考えてほしいと伝えた。
結果。
かえって、家族が行かない方が比較的穏やかなので、通院以外、行かないことにした。
スタッフ側からは、その間、少し休んでください、と言われた。
確かに、ここ数年、同じことを繰り返してるので、お任せしようと思う。
ちなみに。
スタッフが老健の人に尋ねると、「息子が2人」いるそうな。
「まったく気が利かん息子が2人」だそうな。