老健忘備録

今日も、週に1回の「罵倒」アワーでした。

病院がやたら混んでいて、いつもなら1時間で終わるのなら、1時間半、かかりました。

も、ホント、我慢の限界。

どうして、こんな思いしなくちゃ、いけないんだろう。

どうして、ほかの人みたいに、穏やかに過ごせないんだろう。

どうして、こんなにいつも、イライラしてるんだろう。

何度も自分に問いかけた質問を今日も繰り返していました。

 

老健で、自宅に帰りたい気持ちがあるうちに、
いったん、帰してみる、というのも、1つの手かも?
それって、老健の人の命を賭けるってことですか?
別に、ご自分の命なので、その命を賭けても帰るなら、
誰も止められないのでは、ないか?と。
でも、それは、他人的に言えることで。
帰っても、倒れるのは、目に見えていて。

それでも、帰す意味があるんだろうか。

自宅に帰ったとして、も、手を差し伸べる気持ちは、ない。

なんて、ひどい娘なんだ?と思われても、それは、今までの母娘関係の結果だとしか、言えない。

本人は、ヘルパーがいる!というけれど。

1日1回、70分だけ、来てくれるヘルパーに、何を助けてもらうのだろう。

生活のすべてが、助けが必要になっているのに。

 

しかも。

ここ(老健)にいても、時間の無駄だ!と叫んでいるけれど。

倒れるまで、自宅では、ほぼ寝たきりだったのだけど。

今のQOLは、倒れる前よりも、ひどい状態になっている。

今、車いすででも、動けるのは、老健でお世話いただいてるから。

もちろん、本人は、それを何度言っても、わからない。

 

今までは、私が「冷徹」で、「鬼」だった。

妹は、「やさしい」「いい」子だった。

姉妹とは、思えないほど、「いい」子だった。

同じ育て方をしたはずなのに…といつも、イヤミを言われていた。

その妹と、老健に入所、早々に「バトル」したらしい。

「飼い犬に手をかまれた」と言ってた。

娘って、「飼い犬」なのか?

何を言われたのか、言ったのか、知らないけど。

絶対に「言った」方がひどかったはず。

 

私には、もう支える気力も力も思いもない。

老健の人 忘備録

闘い?から生還いたしました。

今日は、週1の化膿部分の消毒の日。

相変わらず、毎日、ガーゼを替えていただいてるのに、「2,3日に1回しか替えてもらってません!」と答えていました。

老健の人は、行く前から不機嫌な顔。
その顔のまま、帰ってきました。

待合室では、前の方の人が振り返るほど、老健と娘を罵倒していました。

そ、1時間ほどの間、治療時間以外は、ずっと罵倒していました。

今まで「世間体、命」だった人は、どこに行ったんでしょうね。

 

再三、少しでも心、穏やかに過ごせるように、安定剤の使用を求めていますが。

老健の医師の判断により、認知症が増幅させてる面は、あるものの、元々の性格であると思われるので、薬による誤嚥の危険性増大の方が問題である、とのことで、このままいくそうです。

本音を言えば… 家族にとっては、「いい加減にして!」なのですが。

 

来週もまた消毒に通うのですが、来週からは、自宅から、タクシーに乗って、自分で通うそうです。

まだ、車いすが必要で、固形物は、食べられない、胃瘻からの栄養が必要。

 

老健の人の頭の中の自分は、いったい、何年前の自分なんでしょう。

老健忘備録

老健の人になって、早や20日ほど過ぎました。

この間、一度も笑顔は、見たことは、ありません。

いつも、不機嫌そうで、眉間にしわを寄せ、目が吊り上がっています。

普通の会話は、ほぼ無理。

「家に帰る」

「こんなとこにいても、時間の無駄」

「どうせ、あんたらが入れたんだろ」

「これ(胃瘻)だって、あんたらが勝手に決めてつけたんでしょ」

「薄情者!」

「鬼!」

これは、毎回のご挨拶代わり。

 

今までの腎臓に加え、二度、急性の心不全を起こしたので、水分制限があります。

それでも、1日1.5㍑だから、そんなに厳しい制限では、ない。

ただ、胃瘻で入れる分も含まれるので、口から摂取する分は、少なくなる。

でも、それを説明しても、わからない。

「ほかの人は、好きなだけ、飲んでるのに」

「私だけ、なぜ、飲ませてくれないの!」

「(スタッフに)あんたら、意地悪やな」

 

相変わらず、リハビリで、どんなに自分が頑張っているか。

どんなに自分が歩けるか。

そればかり、繰り返す。

確かに、ベッドから自分で起き上がって、座る姿勢になれるようになった。

手を添えれば、車いすに移乗できるようになった。

それでも、歩けるわけでは、なく。

移動は、車いすだけ。

でも、どうやら、日中は、勝手に車いすに乗って、トイレに行ってる模様。

「のどが乾いた」

「お茶がほしい」

でも、少ししか、くれない。

どうやら計算すると、お茶として飲めるのは、1日300ccらしい。

それを6回に分けて、出してくれてる様子。

その要求が、ある日、ぴたっと止まったらしい。

4人部屋に1つ、洗面所があるのですが、老健の人のベッドの隣。

どうも、そこの水道水を飲んでる模様。

老健側から、現場を見つけたら、やめさせましょうか?と言われたけど。

また、叫ぶだけなので、お任せしますと伝えた。

仮にそれで、体に支障が起きても、かまわないとも伝えた。

その後、どうなったのか、わからない。

今も、飲み続けてるのかな。

 

今の状態が続くなら、家族としては、会いに行くのが苦痛。

もう少し、穏やかに過ごせないだろうか。

精神安定剤を使うなど、考えてほしいと伝えた。

結果。

かえって、家族が行かない方が比較的穏やかなので、通院以外、行かないことにした。

スタッフ側からは、その間、少し休んでください、と言われた。

確かに、ここ数年、同じことを繰り返してるので、お任せしようと思う。

 

ちなみに。

スタッフが老健の人に尋ねると、「息子が2人」いるそうな。

「まったく気が利かん息子が2人」だそうな。

 

 

老健の人 入所忘備録

月曜日に無事に、老健にお引越し。

その日の夜から、大荒れだそうです。

「家に帰る!」
「こんなとこ、いたくない!」
「なんて、あんたたち、いじわるなの!」
「きっと娘がここに放り込むために、これ(胃瘻)を勝手にしたんだ!」

 

去年も、同じ老健にお世話になったけど。

1月下旬に入所して、なんとか6月まで、もったんだけどなぁ。

今回は、1日ももちませんでしたか。 そうですか。


あらかじめ、ステーションで、スタッフから聞いてたけど。
第一声!
「鍵とお金、持ってきて!」
「私、帰るから!」
「あんたが勝手にここに入れたんでしょう。」
「鬼! 鬼だわ!」

 

老健の人が思い描く自分の姿は、数年前の自分。

ほぼ、なんでも一人でできていた生活。

今年の年明け以来、薬も飲まない、食事もしない、しても、レトルトや

カップ麺ばかり。

でも、冷蔵庫には、ドアが閉まらないくらい、買い物をする。

おかげで、冷蔵庫は、ピーピー、音がしっぱなし。

妹が見かねて、保冷箱を買ってきた。

そしたら、冷凍品も、冷蔵品も、何もかも、そこに入れる。

でも、食べないから、いっこうに減らない。

でも、コープの個配は、続ける。

ヘルパーに買い物させる。

ヘルパ事業所からは、毎週、電話がかかっていた。

ほぼ1日中、ベッドの中。

でも、そんな自分は、自分じゃない。

 

とにかく、こんな不自由な生活は、いやだ!

好きなように生きる!

帰れば、なんとかなるのよ!

 

なんともなりません。

この一言が理解できない。

 

老健は、介護のプロばかりだから、

「大丈夫! 任せてください!」と言ってくれるけど。

本当に申し訳ない。

今は、お願いするしか、ない。

 

今日、老健から病院を受診した時。

待ち時間に、のどが渇いたというので、コップの冷水を

隠し持ってきたスワブで飲ませようとすると。

「私、飲めるのよ。」とコップから飲もうとする。

ダメ!それなら、水は、捨てる、というと。

「大声で叫んでやる!」と言う。

あぁ、叫べ、叫べ! それでも飲ませは、しない。

この一言であきらめたのか、スワブで飲み始めた。

 

今のこの性格が、この人の本性で。

これが最後まで、残るんだろうな。

私は、この人を放棄しないためには、無視し続けるしか、ない気がする。

病院の人 入院忘備録

今日の午後、本人がトイレに行ってる間に。

そ、車いすで、日中は、トイレに連れてもらえるようになりました。

リハビリの先生が来てくれました。

病院の人は、身体的なリハビリと、嚥下機能のリハビリを受けています。

今日、会ったのは、嚥下機能の方の先生。

うがいをさせてくれて、ガーゼで包んだ梅干しを口に入れてくれる。

それをしがんで、口の中の筋肉をほぐし、唾液を出して、少し飲みこむ。

梅干し、大好き!な病院の人の楽しみの時間でもあります。

いつもは、本人がいるので、ゆっくり話も聞けませんが、今日は、聞けました。

ある程度、飲みこめるようには、なってきたと思う。

ただし、固形物を以前のように飲みこめるか?と言うと、かなり難しい。

でも、人間は、口から食べ物を入れて、かんで味わって飲みこんでこそ、満足感が得られるけど。

今のように、胃に直接では、常にイライラするでしょう。

だから、胃瘻の量を調整しながら、ちょっとでも口からペースト状でも、刻み食でも、食べられたらいいなと思う。

食事をすべて口から、というのは、も、無理だと思う。

一生、胃瘻は、必要だと思う。

 

身体的リハビリでも、行くたびに、どれほど自分が歩いたか(歩行器を使って)などと自慢するけど、ベッドから自分では、起き上がれない。

車いすに移乗できない。

ほんの一瞬、つかまり立ちするだけ。

 

しかも、たぶん、歯茎の化膿から進んだあご関節の化膿。

こちらも、なかなか治らず。

体力が落ちていて、抵抗力もないのでしょうね。

まだ、膿が出ている状態。

 

痰の吸引がなくなったので、入れていただける老健にも、なかなか入所できないなと思っていたのですが。

今日の夕方、突然、老健から電話をいただき、週明けの月曜日に入所となりました。

本当によかった。

これで、次のステップへの時間がもらえる。

本人は、老健から自宅に帰れると思っているようですが。

胃瘻がある限り、帰れない!と理解していただかねば。

これが、理解できないのですよ。

同じことを何度も何度も繰り返しても理解してもらえない。

都合が悪いことは、特に理解しようとしないんじゃないか?と思ったり。

 

それでも、精神的に私は、少し楽になれるような気がします。

まもなく、老健の人…になります。

 

病院の人 入院忘備録

今日は、市役所の高齢介護サービス課から面談に来てくれました。

介護認定の見直し。

区分変更申請、と言うらしいです。

今の介護認定の状態よりも悪くなっているので、見直しをしてください、というやつです。

居宅、または、施設でサービスを受ける場合は、かなり影響が出ます。

今回、病院の人は、まもなく老健の人になるので、勧められて申請しました。

電話したときは、1ヶ月以上、面談まで、かかる、と言われたのですが。

たまたま、キャンセルができたのか、10日ほどで、来てくれました。

今までも、入院のたびに申請してきたので、初めてでは、ないのですが。

たぶん、もう自宅に戻ることは、ないと思うので、より上の認定を…という気負いは、ありませんでした。

とはいえ。

胃瘻をしている。

絶飲食状態。

寝返りできない。

車いすに介助なしで移乗できない。

もちろん、トイレにも自分では、いけない。(1日の半分は、おむつ。)

何十年も昔のことは、覚えてるけど、ついさっきのことは、わからない。

などなど。

たぶん、介護度は、上がるでしょう。

福祉制度が面白いのは、老健や特養では、要介護が上の方がいい。

でも、有料老人ホームでは、上になれば、月々の利用費が高くなる。

ということで。

今回は、老健に入れていただくので、見直し申請をした感じ。

 

担当の先生から、ベッドサイドに置いたコップのお茶を、自分で綿棒の親分につけて飲んでもいい、との許可が下りたので、病院の人の精神状態が落ち着きました。 
今度は、おなかが空いただの、なんか、食べさせろだの。
要するに、食にすごい執着があるようです。
ただし、固形物を食べられるようになるか、どうか。
医者的には、嚥下機能が戻るのは、ほぼ不可能らしいですが。
執念で食べるかも。

仮に食べられるようになり、胃瘻が不要になっても、一人暮らしをする上でのもろもろの判断ができないので、自宅に戻ることは、不可能だと思います。

が、本人は、帰る気、満々という。

いつもの親子の闘いが始まるでしょうが、も、今回は、妹にやってもらう予定。

もう、疲れましたよ。

病院の人 入院忘備録

GWも過ぎました。

後半、私は、有料老人ホームの見学に行ってきました。

介護付きって言うやつです。

2つとも、24時間、看護師がいるタイプ。

できれば、病院の人と、私が住んでる市内で探したかったのですが。

月々の料金がとんでもないお値段になります。

しかも、どこも、今は、満室と言う。

そこで、1つは、満室とわかったうえで、見学だけ。

もう1つは、市外のホームで、こちらは、空き室あり。

しかも、料金も、リーズナブル。

かなり心が傾いて、決めかけていたのですが。

どこにしろ、入居手続きに2~3週間、かかる。

今の急性期病院からは、退院してほしいと、言われているので、どこで、1ヶ月ほどを過ごしてもらうか。

大きな問題でした。

 

たぶん、GW明けに病院のケースワーカーから電話があるだろうと思っていたのですが。

今日、さっそく、電話をもらいました。

胃瘻設置をして、半月ほど。

病院の人の必要量が決まったこと。

それと、痰の吸引がほぼ不要になったこと。

などから、療養型病院が必ずしも、必要でなくなったとのこと。

そして、老健への入所が可能になったと言われました。

内科の先生も、推薦してくださったので、今の病院の老健に入れていただけることになりました。

 

実は、これは、本人では、ないのですが、私が一番望んでいたこと。

老健に入れていただいて、その間に、次の着地点を探そう、と。

だから、すっごくうれしかった。

 

妹から、病院の人が、「絶対に老健は、いや!」と言ってたと聞いていたのですが。

も、そんなこと、二の次、三の次。

いやだ、なんだと言われても、入ってもらう。

そう決めました。

 

午後、市内の別なホームの見学をしてきました。

私の家から、車で10分ほどかな。

こじんまりとしたホームでした。

料金的にも、いけそうで、家庭的な雰囲気でした。

華やかさとか、高級感は、ないけど。(すみません。)

なんか、いい感じのとこでした。

老健の次の着地点は、ここを第一候補にしよう。

そう思いました。

 

ちなみに。

病院の人に、近々、老健に移るよと伝えたのですが。

「あ、そう。老健に行けるのね。」でした。

どれが本心なんだ?